未塗装状態では兄弟車ゆえに文字通り「瓜二つ」だった京成3100形と新京成80000形、
実物同様にカラーリングの違いにより与えるイメージが大きく異なることがおわかりいただけるでしょう。
テーマが明確に違う車両同士ながら、前面中央の円弧を描いた装飾など、共通しているデザインの要素も幾つか見られます。
今回はやはり兄弟車と呼ぶに相応しい両形式の塗装印刷済試作品をご紹介いたします。

京成3100形の先頭部をご覧ください。
未塗装状態では少々イメージを掴みづらかったものと思いますが、
塗装と印刷が加わることで精悍な実車のイメージを感じ取っていただけるものと思います。

側面肩部から斜めに伸びる「もみあげ」の造作や3色で仕上げるスカートなど、複雑な仕上の実車に基づいて可能な限り再現いたします。

先頭車を側面からご覧ください。
基本的には既に発売済の京成3050形に類似の仕上げで、模型でも並べた際のデザインの統一感をお楽しみいただけます。
既にご紹介のとおり、側面窓下辺から見えるのは「ハイバックロングシート」の背もたれです。
写真ではわかりづらいのですが、車体の基本色となる銀色と各扉の艶やかな銀色、前頭部の多少くすんだ銀色の3色を使い分けることでリッチな仕上がりをお楽しみいただけます。

中間車の弱冷房車表記は新京成電鉄と共通のものに変更されました。
模型でもこの点は実車に基づいて再現しています。

3100形の特徴の一つである透明な妻面貫通扉には航空機とキャラクターがあしらわれた、
水平ストライプ状の装飾を実車に基づいて可能な限り再現します。
乗車時に意外と目につく部分だけに、模型をお手に取った時に楽しい旅の思い出を・・・と担当者が拘った部分の一つです。

新京成80000形は近年の同社のテーマカラーである「ジェントルピンク」とホワイトを用い、
京成3100形に通じる斜めの「もみあげ」が印象的なデザインが特徴です。
前面非常用扉に入れられたナンバーがワンポイントのアクセントとなります。

新京成80000形独自の部分の一つとして、透明の妻面貫通扉にあしらわれた装飾のデザインが挙げられます。
マイクロエースではもちろんこの特徴も余すことなく再現。
沿線特産の梨をモチーフにしたデザイン、中央下部の「Shin-kei-sei」も判読できる仕上げをお楽しみいただけます。

「Nゲージ鉄道模型完成品」ならではの各種ライト点灯状態をご覧ください。
上部両脇2灯の前照灯はLEDを模した彫刻で再現。
腰部の急行灯と尾灯は実車を模した点灯状態に拘り、現在もご紹介中の試作品を基に調整作業を行っています。