2021年8月度にメーカー受注開始以来、多くの反響を頂戴している西武001系「ラビュー」。
大変長らくお待たせいたしましたが、部分的に金型作成が進行し、現在社内では試作品を基に様々なチェックを行っています。
今回は注目のヘッドライト点灯状態選択ギミックを中心にお伝えします。

以前に3D-CADのレンダリング図をご紹介しましたが、改めてテストショットを組立てたサンプルです。
ご覧のとおり、設計データに基づき形状や構造が再現されています。
※本試作品に塗られている銀色は形状確認用の仮のもので、製品の仕上に使用される色とは異なります。

今回は製品の印象に近づけるべく座席部品を黄色く吹付塗装してご紹介します。
床下機器の彫刻もご覧のとおりです。

スカート周辺はディテールが複雑に絡み合った形状をしています。
金型で成型可能な方向を考慮しつつ、着色仕上に便利なように部品分割を行っているのはもちろん、
分割構造を活かしてスカート取付基部の寸法や形状まで実車に則したものとし、実感的なシルエットを追求しています。

ヘッドライト部分は部品を差し替える形で点灯状態を選択可能な構成です。
ご覧のように透明部品に黒色印刷を行う箇所によって実車のLED点灯パターンの変更に対応する仕組みとなっています。

各種ライトの点灯状態をご覧ください。

パンタグラフ付中間車をご紹介します。
こちらは側面窓部品の研磨も進行しており、より量産品に近い雰囲気を感じることができるでしょう。

パンタグラフ付中間車の床下機器をご覧ください。
可能な限り各機器の配列を再現することを心がけたほか、主制御器の冷却モジュールの突出寸法にも気を配りました。
中央付近に見える黄色いものは座席部品と床板を固定するためのツメです。
車体側面の窓下辺と座席部品が干渉しないよう、トレーラー車においても既存製品から構造を一新しています。

パンタグラフ周辺をアップでご覧ください。
配管は素材毎に異なる硬さをイメージできるような屈曲部の質感と凹凸感に気を配りました。
成型の安定性を考慮し、全体的にスケールよりも一回り太めにアレンジしています。

側面をアップでご覧ください。
窓ガラスに発生しているウェルドラインについては極力解消する方向で調整を進めています。
前後非対称形状となるクーラー側面には新たな試みとして、屋根上への固定用ボルトを簡易的に再現しています。

●商品仕様につきましてはこちら(西武001系「ラビュー」)とこちら(薄型室内灯)をご覧ください。

西武鉄道株式会社商品化許諾済
製品化協力：西武鉄道株式会社